新しいことを「わかる力」をつける方法
【新しいことを「わかる力」をつける方法】
~知っている人ではなく、つなげられる人になる~
新しいことを学んだとき
「説明を聞いたときは、わかった気がする」
でも
「いざ自分でやってみると、よくわからない」
そんな経験はありませんか?
これは
頭が悪いからでも、
年齢のせいでもありません。
多くの場合、
「情報を受け取ること」と
「情報を理解すること」を
同じにしてしまっているからです。
■「知る」と「わかる」は違う
例えば
「筋肉を鍛えると筋力が上がる」
という知識を知っている。
これは
「知っている」状態です。
では
「なぜ筋トレをすると筋力が上がるのか?」
「どのような刺激が必要なのか?」
「初心者と高齢者では何が違うのか?」
「筋力が落ちている人には、どう応用するのか?」
ここまで考えられると
ようやく
わかっているに近づきます。
つまり
「わかる」とは
情報を覚えることではありません。
情報と情報をつなげ
自分の中で意味をつくることです。
■新しいことが「わからない」本当の理由
新しい情報が入ってきたとき
人間の頭の中には
それを置くための「土台」が必要です。
例えば
初めて
「インスリン」という言葉を聞いた人と
栄養学を勉強してきた人では
同じ説明を聞いても理解の深さが違います。
なぜでしょうか?
これまでの知識や経験と
新しい情報をつなげられるからです。
つまり
理解とは
「新しい情報」と「過去の経験」をつなぐ
作業なのです。
「知らないからわからない」
だけではなく
じつは、
知っていることと
つながっていないからわからない
ことも多いのです。
■「わかる力」を高める5つのステップ
① まず「事実」を見る
最初から答えを決めない。
「何が起きているのか?」を見る。
例えば
「最近、トレーニングの重量が落ちている」
これが事実。
ここで
「年齢のせいだ」
「筋肉が落ちた」と決めつけない。
まず
事実と解釈を分ける。
これが重要です。
② 「なぜ?」を持つ
次に
「なぜ?」
と問いかけます。
重量が落ちた。
↓
なぜ?
・睡眠不足かもしれない。
・食事量かもしれない。
・疲労が抜けていないのかもしれない。
・トレーニング量が多すぎるのかもしれない。
こうやって
一つの答えに飛びつかず
複数の可能性を考える。
これが
思考するということです。
③ 「自分が知っていること」とつなげる
新しい情報が入ったら
これって、以前学んだ◯◯と似ていないか?
と考える。
例えば
「筋力低下」という新しい問題が出てきた。
そこで
筋肉量だけではなく
・神経系。
・睡眠。
・栄養。
・疲労。
・活動量。
・年齢。
など
これまでの知識とつなげて考える。
すると
一つの情報が点から線になります。
④ 自分なりの仮説をつくる
ここで
「もしかすると◯◯なのでは?」
と仮説を立てます。
大切なのは
最初から正解を出すことではありません。
自分の頭で一度考えること。
・その後で調べる。
・専門家に聞く。
・本を読む。
そして
「自分の考えと何が違ったのか?」
を確認する。
このプロセスを繰り返すことで
理解力が鍛えられます。
⑤ 最後に「人に説明する」
ここが非常に重要です。
本当に理解できているかどうかは
説明するとわかります。
「それってどういうこと?」
と聞かれたとき
専門用語を並べるだけなら
まだ理解が浅い可能性があります。
逆に
小学生にも伝わるくらい簡単な言葉にできるなら
理解が深まっています。
だから
「説明できるか?」を一つの基準にする。
■「わからない」は悪いことではない
じつは
「わからない」と感じることは
悪いことではありません。
むしろ
成長の入口です。
危険なのは
「わかったつもり」になること。
新しい情報を聞いて
「なるほど」
と言って終わる。
これでは
頭の中に情報が増えただけです。
本当の学びは
「なるほど」の後に始まります。
「なぜ?」
「本当にそうなの?」
「自分の場合はどうだろう?」
ここまで考える。
■年齢を重ねるほど「経験」が武器になる
50代、60代になると
「新しいことを覚えるのが苦手になった」
と感じる人もいます。
確かに
若い頃と同じように
大量の情報を暗記することだけを競えば
大変になるかもしれません。
しかし
年齢を重ねることで得られるものがあります。
それが『経験』です。
・過去に失敗した経験。
・仕事で学んだ経験。
・人間関係で感じたこと。
・身体を動かしてきた経験。
これらは
新しい情報を理解するための
「土台」になります。
だから
50代、60代の学びは
「ゼロから覚える」のではありません。
これまでの経験と
新しい情報をつなげるのです。
ここに
大人の学び方があります。
■「正解を覚える人」より「考えられる人」
情報が簡単に手に入る時代になりました。
わからないことがあれば
・検索すればいい。
・AIに聞けばいい。
・動画を見ればいい。
・本を読めばいい。
しかし
情報が簡単に手に入る時代だからこそ
重要になる能力があります。
それが
「その情報をどう理解するか?」
という力です。
10個の答えを覚えている人より
一つの答えから
「なぜ?」
「他の場合は?」
「自分ならどう使う?」
と考えられる人のほうが
新しい問題に強くなります。
■「わかる力」は筋トレと同じ
「わかる力」も
一度で身につくものではありません。
筋肉と同じです。
少し考える。
↓
少し間違える。
↓
調べる。
↓
また考える。
↓
人に説明する。
↓
また新しい疑問が生まれる。
この繰り返しです。
つまり
思考にも反復が必要です。
毎日
一つでもいい。
「なぜ?」を持つ。
そして
自分なりの答えを考える。
この小さな積み重ねが
やがて大きな差になります。
■「わかる力」をつけるための魔法の質問
新しいことに出会ったら
この5つを自分に問いかけてみる。
① 何が起きている?
② なぜ起きている?
③ 以前知っていることと何がつながる?
④ 自分ならどう使う?
⑤ 人に説明するとしたら、どう説明する?
この5つを繰り返すだけでも
「聞いて終わる学習」から
「考えて理解する学習」に変わります。
■最後に
新しいことを「わかる力」は
知識量だけで決まりません。
大切なのは
「考える習慣」です。
知らない。
↓
なぜ?
↓
考える。
↓
調べる。
↓
つなげる。
↓
説明する。
↓
また疑問が生まれる。
この循環が
「わかる力」を育てます。
そして
人生の後半になるほど
この力は大きな武器になります。
・仕事でも。
・健康でも。
・人間関係でも。
・新しい環境でも。
大切なのは
「全部知っていること」ではありません。
知らないことに出会ったとき
自分の頭で考えられること。
だから
「もう年だから、新しいことは無理」
ではなく
「今までの経験があるからこそ、
これをどう理解できるだろう?」
と考えてみる。
新しい知識を増やすことより
新しいことを「わかる自分」を育てる。
それが
これからの人生を長く成長させる力に
なるのだと私は思います。
では最後にお待ちかねの川柳です。
聞いただけ
わかったつもりに
ご用心
byくさか


