なぜ人は、人のふんどしで相撲を取りたがるのか
【なぜ人は、人のふんどしで相撲を取りたがるのか】
〜マクドナルドの景品転売問題を心理学で読み解く〜
マクドナルドの
限定景品が発売されるたびに
大量購入して転売する人が現れます。
そんな人は
なぜ
転売をすると思いますか?
じつは
転売する行動を
心理学的に見ると
単なるお金儲けの話ではありません。
そこには
人間が本来持っている
生存本能(自己保存欲求)が深く関係しています。
【脳は価値を作るより価値に乗る方を好む】
脳の最大の目的は
成功することではありません。
生き残ることです。
そのため脳は常に
できるだけ少ないエネルギーで
成果を得る方法を探しています。
心理学ではこれを
認知的倹約家(Cognitive Miser)と呼びます。
人は本能的に
・考えること
・挑戦すること
・失敗すること
を避けたがります。
なぜなら脳にとっては
大きなエネルギー消費だからです。
価値を生み出すより
既に価値があるものに乗る方が楽。
だから脳はそちらを選びやすいのです。
【自己効力感が低い人ほど他人の価値を利用したくなる】
人間には自己効力感
という概念があります。
自己効力感とは
自分ならできるという感覚のことです。
この感覚が高い人は
自分で挑戦します。
自分で作ろうとします。
一方、
自己効力感が低い人は
失敗を恐れます。
すると無意識に
誰かの力を借りて
成果だけ欲しいという心理が働きます。
つまり
人のふんどしで相撲を取る行動の裏には
怠惰だけでなく
自信のなさが隠れている場合もあるのです。
【承認欲求は結果を急がせる】
現代社会ではSNS等によって
他人の成功が常に見えます。
すると脳は比較を始めます。
心理学では
社会的比較理論と呼ばれます。
周りが成功しているように見える。
自分だけ遅れている気がする。
すると人は
過程より結果を求め始めます。
本来なら
10年かけて育てる実力を
1か月で手に入れたくなる。
その結果
価値創造よりも
近道に魅力を感じやすくなります。
【防衛本能が働くと人は短期思考になる】
人間は不安になると
脳の警戒システムが活性化します。
すると生存モードに入ります。
この状態では
未来より今。
成長より安全。
挑戦より確保。
を優先します。
つまり
不安が強い人ほど
長期的な能力形成より
短期的利益を選びやすくなります。
転売だけではありません。
・責任転嫁
・言い訳
・他責思考
・肩書依存
・権威依存
これらも同じ心理構造です。
【本当の自信は創造からしか生まれない】
興味深いことに
心理学では
自信は成功から生まれるのではなく
成功を生み出した体験から生まれる
と考えられています。
誰かのおかげで勝った。
運良く儲かった。
たまたま上手くいった。
これでは自信は定着しません。
なぜなら脳が
自分の力ではない
と知っているからです。
一方、
自分で考え
自分で失敗し
自分で改善した経験は
深い自己効力感になります。
だから価値を作る人は
挑戦するたびに自信が増えるのです。
【人生は自己効力感を育てるゲーム】
マクドナルドの景品転売問題は
お金の話ではなく
心理学的には
自己効力感の話になります。
人のふんどしで相撲を取る人生は
短期的には楽かもしれません。
しかし
自分で価値を作れる
という感覚は育ちません。
一方で
自分で考え
自分で行動し
自分で価値を生み出す人は
時間はかかっても
自己効力感が育ちます。
そしてその自己効力感が
人生における本当の資産になります。
人のふんどしで相撲を取りたくなるのは
人間が弱いからではありません。
脳が
生存を優先するように
設計されているからです。
しかし
本能のまま生きると
短期利益を追い続ける人生になります。
成長とは本能を超えて
挑戦すること。
価値を作ること。
責任を引き受けること。
その積み重ねによって
自己効力感が育ち
本当の自信が育ち
人生の自由度が高まっていきます。
だから人生で大切なのは
人のふんどしで相撲を取ることではなく
自分自身の土俵を育てることなのです。
では最後にお待ちかねの川柳です。
自信とは
自ら動いて
育つもの
byくさか


