人の話を「考えながら聞く」方法

人の話を「考えながら聞く」方法

~「聞く」だけで終わらせず、
   相手の言葉の奥にあるものを考える~

人の話を聞いているとき

あなたは何かを意識して聞いていますか?

「あ、自分もそれ経験あるな」

「そこはちょっと違うと思うけど」

「こう言えば解決するのに」

など、

相手の言葉を聞きながら

自分の次の返答を

準備していないでしょうか?
 

人の話を聞くうえで

私が大切だと思うのは

「何を考えながら聞くのか」です。

ただ

言葉を追うだけではなく

相手の話の「意味」を考えながら聞く。

これが

本当の意味での「聴く力」につながっていくと思います。

■ ①「何を言っているのか?」を考える

まずは

相手の言葉をそのまま受け取ります。

「何を伝えようとしているのか?」

「一番言いたいことは何なのか?」

ここを考えます。

例えば

「最近、仕事が大変なんです」

と言われたとします。

ここで

「自分も忙しい」

「みんな大変だよ」

と自分の経験に置き換えるのではなく

「何が大変なんだろう?」

と考える。

これだけでも

相手の話を深く聞けるようになります。

■ ②「なぜ、そう思ったのか?」を考える

言葉には

その人なりの理由があります。

「嫌だった」

「不安だった」

「腹が立った」

「嬉しかった」

こうした感情の言葉を聞いたら

「なぜ、そう感じたんだろう?」

と考えてみます。

例えば

「上司に何を言っても聞いてもらえない」

という話。

表面的には

「上司への不満」に聞こえます。

しかし、

その奥には

「認めてもらいたい」

「努力を分かってほしい」

「相談できる人がほしい」

という気持ちが隠れているかもしれません。

言葉だけではなく

その言葉が出てきた背景を考える。

これが大切です。

■ ③本当は何を求めているのか?を考える

人は

必ずしも自分の本当の気持ちを

そのまま言葉にするとは限りません。

「どうしたらいいと思います?」

と聞いてきても

本当に欲しいのは「答え」ではなく

「自分の気持ちを分かってほしい」

ということもあります。

だから

「何を聞かれたのか?」

だけではなく

「この人は、今何を求めているんだろう?」

と考えてみる。

答えを急がないことが

相手を理解する近道になることがあります。

■ ④「事実」と「感情」を分けて聞く

人の話には

「事実」と「感情」が混ざっています。

例えば

「昨日、◯◯さんに注意された。

本当に腹が立った。」

この場合

事実は「注意された」

感情は「腹が立った」

ここを分けて聞いてみます。

「何が起きたのか?」

「それをどう感じたのか?」

この2つを分けるだけで

話の本質が見えやすくなります。

■ ⑤「自分なら」ではなく「相手なら」で考える

人の話を聞くとき

最も邪魔になりやすいのは

「自分だったら」という考えです。

「自分なら気にしない」

「自分ならこうする」

「自分だったら言い返す」

しかし

相手と自分は違います。
 

だから

「自分ならどうするか?」ではなく、

「この人は、なぜそうしたんだろう?」

と考える。

相手の立場に立って考えることで

「理解する」という聞き方に変わっていきます。

■ ⑥ すぐに答えを出さない

話を聞くと

すぐにアドバイスしたくなる人がいます。

「それなら◯◯すればいいよ」

「こう考えたら?」

「気にしなくていいよ」

しかし

相手がまだ話の途中なら、

答えを急ぐ必要はありません。

まずは

「それで、その後どうなったんですか?」

「そのとき、どう感じました?」

「一番気になっているのは、どの部分ですか?」

と、

もう一歩深く聞いてみる。

答えを出す前に

理解する時間をつくる。

これが

「考えながら聞く」ということです。

■ ⑦ 最後に「自分の理解」を確認する

相手の話を聞き終えたら

自分の中で整理します。

「つまり、◯◯ということですか?」

「一番困っているのは◯◯ということですね?」

「私の理解では◯◯ですが、合っていますか?」

この確認が非常に重要です。

なぜなら

「聞いた」ことと

「理解した」ことは違うからです。

自分では理解したつもりでも

相手が伝えたかったことと

自分が受け取ったことが違う場合があります。 

だからこそ

「確認する」

という一手間が

コミュニケーションのズレを減らします。

■「考えながら聞く」とは、反論を考えることではない

ここは

特に大切なポイントです。

「考えながら聞く」

というと

相手の話に対する反論や

自分の答えを考えることだと思う人もいます。

しかし

そうではありません。

考える対象は「自分」ではなく「相手」です。

・何を伝えたいのか?

・なぜそう思ったのか?

・どんな感情なのか?

・何を求めているのか?

・何に困っているのか?

こうしたことを考えながら聞く。

すると

同じ「聞く」という行為でも

相手への理解度が大きく変わります。

 

 
■ 人の話を深く聞ける人は、質問が変わる

話を深く聞ける人は

質問の仕方も変わります。

「どうして?」

だけではなく

「そのとき、どう感じましたか?」

「一番困っていることは何ですか?」

「本当はどうなればいいと思っていますか?」

「その中で、一番大切だと思うことは何ですか?」

と、

相手自身が考えを整理できる質問をします。
 

良い聞き手とは

たくさん話す人ではありません。 

相手が

自分の考えを整理できるように聞ける人です。

 

■ 「聞く」は、相手を理解するための時間

人の話を聞くとき

「次に何を言おう?」

と考えるのではなく

「この人は何を伝えたいんだろう?」

と考えてみる。

「自分ならどうする?」

ではなく

「この人はなぜ、そう考えたんだろう?」

と考えてみる。

そして最後に

「自分の理解は合っているだろうか?」

と確認する。

この3つだけでも、

人の話の聞き方は大きく変わります。

聞くとは

耳で言葉を受け取ることではありません。
 

相手の言葉を受け取り

考え、理解しようとすること。
 

それが

「考えながら聞く」ということなのだと

私は思います。

 

では最後にお待ちかねの川柳です。

良い質問 

相手の考え 

引き出せる

byくさか