物事の解像度を上げる「見る・視る・診る」

物事の解像度を上げる「見る・視る・診る」

あなたは

同じ場所にいて

同じものを見ているのに

なぜか他の人と

「見えている景色が違う」

と感じることがありませんか?

たとえば

同じ運動をしている人を見ても

ある人は

「運動して元気そうですね」と言う。

別の人は

「少し疲れているように見えます」と言う。

さらに別の人は

「昨日より姿勢が崩れているな」

「動き始めに少し膝に違和感がありますか?」

と気づく。

見ている対象は同じです。

でも

見えているものが違う。

なぜでしょうか?

その違いは

「見る・視る・診る」です。

①「見る」

まずは

目に入ったものを見る。

・今日は人が多い

・顔色が良さそう

・フォームがきれい

・いつも通りに動いている

これは

目の前にあるものを

そのまま捉える段階です。

もちろん

「見る」ことは大切です。

でも

ここで終わってしまうと

表面的な情報だけで判断してしまう。

②「視る」

「視る」は

ただ目に入れるのではなく

意識を向けて観察すること。

・なぜ、今日は動きが違うのか?

・いつもと何が違うのか?

・本人は何を気にしているのか?

・この動作の原因は何だろう?

目の前の現象だけではなく

その奥にあるものを見る。

たとえば

スクワットで

しゃがんでいるだけを見るのか。

それとも

足の位置や膝の向き、

骨盤の動きや体幹の安定性、

そして

左右差まで視るのか。

ここで

見えてくる景色がかなり変わります。

③「診る」
 

そして

さらに一歩進むと

「診る」という視点になります。

・何が起きているのか?

・なぜ起きているのか?

・このまま続けるとどうなるのか?

・では、どうすればいいのか?

ただ観察するだけではありません。

情報を集め原因を考え

必要な対応を判断する。

これが

「診る」ということです。

医療や身体に関わる仕事では

特に重要になる視点です。

見る
↓
「何がある?」
↓
視る
↓
「何が起きている?」
↓
診る
↓
「なぜ起きている?」
↓
「どう対応する?」

つまり

見る=発見

視る=観察

診る=判断

行動する=実践

という流れです。

人間関係でも同じです。

誰かが

「大丈夫です」

と言ったとします。

「大丈夫と言っているから大丈夫」

と見る。

これも一つの見方です。

しかし

・いつもより口数が少ない

・返事が短い

・表情が硬い

・動きが遅い

こうした変化を視る。

そして

「何か困っていることはないだろうか?」

「こちらから確認したほうがいいだろうか?」

と考える。

ここまで来ると

人を見る力が変わります。

相手の言葉だけではなく

表情や行動

いつもとの違いにも意識を向ける。

ただし

こうに違いないと決めつけるのではなく

気づいたことを確認する。

これも

「診る」ために大切な姿勢です。

【「仕事」を見る】

仕事でも

見えている景色は人によって違います。

新人のスタッフには

今日も普通に営業しているように見える。

経験のあるスタッフには

少しお客様の流れが悪いことが見える。

さらに

このままだと夕方に混雑する、

スタッフの配置を変えたほうがいい、

今のうちに準備しておこう、

というところまで見える。

つまり

同じ現場でも

見ている情報量が違う。

経験によって

見えるものは増えていきます。
  

しかし

経験だけではありません。  

『考える習慣』があるかどうかでも

見える景色は変わります。

【「身体」を見る】

トレーニング指導でも同じです。

・重量が上がった

・フォームがきれい

・回数をこなせた

これだけを見るのか。

それとも

・今日は動きが少し重い

・左右差がある

・疲労が残っている

・いつもと動作が違う

という変化まで視るのか。

そして

その情報をもとに

・今日は負荷を下げよう

・種目を変更しよう

・身体の状態を確認しよう

と判断する。

そして

実際の行動に移す。

これが

身体を「診る」という視点です。

見る人と

視る人では、

同じ景色でも情報量が違う。

さらに

診る人は

その情報を次の行動につなげる。

ここが大きな違いです。

見えている景色が違うは

能力の違いだけではありません。

・どこに意識を向けているか。

・何を考えながら見ているか。

・見たものを

どう行動につなげるか。

ここでも

見える景色は変わります。

見るだけなら誰でもできます。

視るには意識が必要。

診るには知識・経験・判断力が必要。

そして

行動するには

勇気と実践が必要。

だからこそ

仕事の質を高めたいなら

見るだけで終わらないこと。

見る。
↓
視る。
↓
考える。
↓
診る。
↓
行動する。

この習慣を持つことで

同じ場所にいても

少しずつ違う景色が

見えてくるようになります。

まだ、

自分は視ていないのかもしれない。

いつの時代も変えていくのは

自分の行動。

その

行動の積み重ねによって

昨日まで見えていなかったものが

今日から見えるようになる。

見る人から、視る人へ。

視る人から、診る人へ。

そして

診たことを

行動に変えられる人へ。 

何を見るかだけではなく

どう見ていくかが大切なのです。

では最後にお待ちかねの川柳です。

視ることは 

違和感探す 

虫眼鏡

byくさか