50代からの幸福論〜筋トレが教えてくれる人生後半の豊かさ〜
【50代からの幸福論】
何を持っているかより、どんな自分で生きるか
~ショーペンハウアーの哲学と
筋トレが教えてくれる人生後半の豊かさ~
■ 50代を過ぎてこんなことを感じていませんか?
若い頃は
仕事で成果を出すことや
収入を増やすこと
家族のために
頑張ることに一生懸命だった。
気がつけば50代。
仕事では責任ある立場になったり
子育てが一段落した人も
いるのではないでしょうか。
一方で
体力の衰えを感じたり
健康診断の数値が気になったり
定年後の生活について
考え始めたりする時期でもあります。
若い頃には当たり前にできていたことが
少しずつ難しくなる。
疲れが翌日まで残る。
階段を上ると息が切れる。
鏡に映る自分の姿に以前との違いを感じる。
そして
ふと考えるのです。
「この先、いつまで元気に動けるのだろう」
「老後に備えてお金を貯めるだけで
十分なのだろうか」
「これからの人生を本当に豊かに生きるには
何が必要なのだろう」
50代以降は
人生の残り時間を意識し始める時期でも
あります。
今回は
19世紀の哲学者
ショーペンハウアーの思想と
筋トレを
結びつけながら考えてみたいと思います。
■ ① 人生の後半は「何を手に入れるか」から「何を大切にするか」へ
若い頃は
何かを手に入れることが
人生の目標になりがちです。
・収入を増やす。
・仕事で成功する。
・社会的な地位を得る。
・家族のために財産を築く。
こうした目標は
人生を支える大切なものです。
しかし
50代、60代と年齢を重ねるにつれて
価値観が少しずつ変化することがあります。
以前ほど出世にこだわらなくなる。
高価なものを持つことに
それほど魅力を感じなくなる。
それよりも
健康で過ごせることや
気の合う人と
穏やかな時間を過ごせることに
幸せを感じるようになる。
これは
目標を失ったということではありません。
幸福の基準が
外側の豊かさから
自分自身の生き方へと変わっていく。
そう考えることができます。
ショーペンハウアーは
幸福を考えるうえで
その人自身のあり方が重要であることを
説きました。
財産や地位を
どれだけ持っているかだけではなく
自分自身がどのような人間であるか。
この視点は
人生後半を生きる私たちにとって
大きな意味を持つのではないでしょうか。
人からどう見られるかより
自分が納得できる生き方をしているか。
何を手に入れたかより
今あるものを大切にできているか。
50代からは
そんな問いを持つことが
人生を豊かにする
第一歩になると思います。
■ ② お金を貯めるだけでなく健康という財産を育てる
老後に備えてお金を貯めることは大切です。
生活費、住まい、医療費、将来への備え。
経済的な安心は
人生を支える重要な基盤です。
しかし
ここで考えておきたいことがあります。
十分な貯蓄があっても
体が思うように動かなければ
旅行や趣味
外出など
楽しみにしていたことを
諦めなければならないことになります。
反対に体力を維持できていれば
年齢を重ねても
活動の幅を保ちやすくなります。
・自分の足で歩く。
・自分の力で立ち上がる。
・好きな場所へ出かける。
・趣味を楽しむ。
・家族や友人と一緒に過ごす。
こうした
日常の自由を支えるものの一つが「筋力」です。
年齢とともに
筋力が低下しやすくなるからこそ
適切な運動を続けることに意味があります。
お金は
将来の生活を支える財産。
筋肉は
将来の行動の自由を支える財産。
私は
この考え方を「筋肉の積み立て」
と呼びたいと思います。
老後のために貯金をするように
未来の自分のために筋肉を蓄えていく。
それは
単に長生きするためだけではありません。
自分の力で動き
自分の意思で行動し
自分らしい生活を続けるための準備なのです。
■ ③ 筋トレは若さを取り戻すためではなく
これからを楽しむために行う
50代以降になると
若い頃の自分と今の自分を
比べることがあるかもしれません。
・以前はもっと重い重量を扱えた。
・もっと長い距離を走れた。
・徹夜をしても平気だった。
しかし年齢を重ねれば
体の状態や回復力も変化していきます。
若い頃とまったく同じ体を取り戻すことだけ
を目標にすると
今の自分に失望してしまうこともあるでしょう。
けれども
筋トレの目的は
若い頃の自分に戻ることだけではありません。
今の自分の体を理解し
これからの人生をより
快適に過ごせる体をつくること。
それも
筋トレの大切な目的です。
例えば
以前より重い重量を持ち上げられなくても
日常生活で疲れにくくなれば
それは意味のある変化です。
体重が大きく変わらなくても
筋力が維持できていれば
それも価値のある成果です。
見た目に劇的な変化がなくても
運動を習慣として続けられているなら
それ自体が一つの成長です。
50代には50代の鍛え方があります。
60代には60代の目標があります。
70代になっても
その年齢や体力に合った運動を
続けることができます。
大切なのは
他人と同じ結果を出すことではありません。
今の自分にできることを続け
未来の自分にできることを残していく。
その積み重ねが
人生後半の大きな支えに
なるのではないでしょうか。
■ ④ 他人との比較をやめると、自分の成長が見えてくる
50代以降は
他人との違いが気になりやすい
時期でもあります。
同年代なのに若々しく見える人。
仕事で成功し経済的に余裕のある人。
趣味や旅行を楽しみ
充実した生活を送っているように見える人。
そうした姿を見ると
自分の人生と比べてしまうことがあります。
しかし
人にはそれぞれ違う事情があります。
健康状態も
経済状況も
家庭環境も
これまで歩んできた人生も違います。
表面だけを比べても
その人の本当の姿は分かりません。
ショーペンハウアーの思想を手がかりに
考えるなら
他人が持っているものばかりに
目を向けるのではなく
自分自身のあり方に目を向けることが
大切です。
これは筋トレにも当てはまります。
他人が何Kg持ち上げるかではなく
自分が安全に
適切にトレーニングできているか。
他人がどれだけ筋肉をつけたかではなく
自分の体にどんな変化が生まれているか。
他人がどれだけ若く見えるかではなく
自分が健康を維持するために
何をしているか。
そう考えることで
筋トレは他人と競い合うものから
自分自身を育てるものへと変わります。
昨日の自分より今日の自分。
他人の評価より自分自身の成長。
この視点を持つことが
筋トレを長く続けるためにも
人生を穏やかに生きるためにも
役立つのではないでしょうか。
■ ⑤ 筋トレは、自分との約束を守る練習でもある
筋トレを続けていると
いつも調子が良いわけではありません。
・疲れている日もあります。
・気分が乗らない日もあります。
・思うように重量が伸びない時期もあります。
それでも
自分の体調に合わせてトレーニングを続けていく。
その過程には
自分自身との対話があります。
・今日は無理をせず軽めに取り組もう。
・少しずつでもできることを続けよう。
・焦らず今の自分に合った方法を選ぼう。
筋トレは
ただ体に負荷をかけるだけではありません。
自分の状態を理解し
必要なときには休み
長い目で成長を考えることも大切です。
こうした経験は人生にも通じています。
思いどおりにならないことがあっても
すぐに諦めない。
他人のペースに合わせるのではなく
自分のペースを大切にする。
過去の失敗ばかりを悔やむのではなく
これからできることを考える。
筋トレで育てるのは
筋肉だけではありません。
自分自身と向き合い
より良く生きようとする姿勢も
育てていくのです。
もちろん
筋トレをすれば
必ず心が強くなるわけではありません。
それでも
自分で決めたことに取り組み
小さな変化を積み重ねる経験は
自信や自己理解を深めるきっかけになります。
■ ⑥ 人生後半の幸福は、自分らしく動けることにもある
年齢を重ねると
幸福の意味も少しずつ変わってくる
のではないでしょうか。
若い頃は
何かを成し遂げることに喜びを感じていた。
・仕事で成果を出すこと。
・収入を増やすこと。
・家族を養い社会的な責任を果たすこと。
しかし
人生後半ではそうした達成感に加えて
日常の中にある小さな喜びが
大切になってきます。
・朝、気持ちよく目覚めること。
・自分の足で散歩に出かけること。
・好きな食事を楽しむこと。
・友人と会って話すこと。
・旅行先で自分の目で景色を見ること。
こうした当たり前に思える時間も
健康があっての楽しみだと思います。
筋トレは
こうした日常の喜びを支えるための
一つの大切な手段です。
■ 最後に ~何を持っているかより、どんな自分で生きるか~
ショーペンハウアーの
幸福論に通じる考え方は
人生後半を生きる私たちに
大切な問いを投げかけます。
それは
自分は
何を手に入れることに一生懸命になり
何を大切にすることを忘れていないだろうか。
という問いです。
お金を貯めることも
仕事で成果を出すことも大切です。
しかし
それだけではなく
自分の健康を守り
心を豊かにし
自分らしく生きられる時間を
大切にすることも必要です。
筋トレは
そのために今日から始められる行動の一つです。
いきなり
重い重量を持ち上げる必要はありません。
若い人と競う必要もありません。
自分の体力や健康状態に合わせて
少しずつ体を動かしていけばよいのです。
・昨日より少し元気に動けた。
・以前より運動を習慣にできた。
・自分の健康を意識するようになった。
その一つひとつが
未来の自分を支える積み重ねになります。
50代からの人生は
これまでの人生を振り返る時期であると
同時に
これからの生き方を
選び直す時期でもあります。
過去の自分と比べて嘆くのではなく
今の自分にできることを見つける。
他人の豊かさをうらやむのではなく
自分が持っているものを大切にする。
そして
これからも自分らしく生きるために
体と心を育てていく。
幸福とは
何かを手に入れたときだけに
感じるものではありません。
自分自身を大切にし
納得できる生き方を積み重ねていくことの
中にもあります。
お金を蓄えるように筋肉も蓄える。
他人と比べるのではなく
自分自身を育てる。
そして
健康な体を土台に
これからの人生を楽しんでいく。
それが
私の考える「筋肉の積み立て」であり
人生後半の幸福につながる
一つの道なのです。
では最後にお待ちかねの川柳です。
筋肉痛
忘れた頃に
やってくる
byくさか


