陰では文句や不満を言えるのに本人の前では言えない人の心理

【職場の人間関係】

陰では文句や不満を言えるのに
本人の前では言えない人の心理

仕事をしていると

こんな場面に出会うことがあります。

「◯◯さんのやり方はおかしい」

「もっとこうすればいいのに」

「いつも自分ばかり大変」

陰では

いろいろな不満や文句を言っている。

ところが、本人が目の前に来ると――

「いや、別に…」

「特に何もないです」

「大丈夫です」となる。

そして

本人がいなくなると

また不満を言い始める。

なぜ、

このようなことが起こるのでしょうか?

私は

そんな人は

「言いたいことがない」

のではなく

「本人に伝える力がない」

場合がほとんどだと思っています。

本人に

直接言えない理由は人それぞれですが

例えば

・嫌われるのが怖い。

・反論されるのが怖い。

・人間関係が悪くなるのが怖いなど。

ここで考えたいことがあります。

それは

不満を持つことと

仕事をちゃんとやることは別

だということ。

■ ① 嫌われるのが怖い

本人に直接伝えれば

相手から反応が返ってきます。

「どういう意味ですか?」

「それは違うんじゃない?」

「では、どうしてほしいの?」

そう聞かれる可能性があります。

つまり

怖いと思う正体は

自分の発言に責任を持たなければならない

ということ。

陰で話しているだけなら

相手から反論されることはありません。

自分の意見を否定されることもありません。

だから

陰では強く言える。

でも

本人の前では言えない。

これは

単に勇気がないというよりも

対立を避けて自分を守っている状態とも

考えられます。

ただし

問題なのは

本人に言えないことそのものではありません。

本人に言えないまま

周囲に不満を広げ続けることです。

それでは

問題が解決するどころか

人間関係まで悪くなってしまいます。

■ ② 不満は言える。でも、説明できない

不満を言うことと

問題を解決することは違います。

陰では

「◯◯さんが悪い」

「いつもあの人のせいで大変だ」

と言えても

本人から

「具体的にどこが問題なの?」

「それはいつのこと?」

「どう改善してほしいの?」

と聞かれると答えられなくなる。

なぜでしょうか?

それは

感情としての不満はあっても

事実として整理できていないことが

ほとんどだからです。

「なんとなく気に入らない」

「自分の思いどおりにならない」

「周囲があの人を評価しているのが面白くない」

こうした感情が

不満の正体になっている場合もあります。

不満は言える。

でも

具体的な説明や改善案は出てこない。

ここには大きな違いがあります。
 

仕事で必要なのは

相手の悪いところを並べることではありません。

・何が問題なのか。

・何に困っているのか。

・.どうすれば改善できるのか。

そこまで考えてこそ

建設的な意見になります。

■ ③ 「正しさ」より「味方」が欲しい

陰で不満を言うとき

必ずしも問題を解決したいとは限りません。

「分かる、私もそう思う」

「それは大変だね」

「あの人って、そういうところあるよね」

こうした言葉をもらうことで

「自分は間違っていない」

と安心したいことがあります。

つまり

問題を解決することよりも

自分の気持ちに共感してくれる人を

求めているのです。

もちろん

誰かに話を聞いてもらうこと自体は

悪いことではありません。

悩みを相談することも

気持ちを整理することも大切です。

しかし

相談することと

悪口を広めることは違います。

相談は

問題を解決するために行うものです。

悪口は

相手を悪者にすることで

自分の気持ちを正当化したいだけです。

同じ話を何度も繰り返し

周囲から同意を得ることばかりに

夢中になっていないでしょうか?

その時間を

改善するための行動に使えたら

状況は少しずつ変わるかもしれません。

■ ④ 嫌いな人の足を引っ張り始めたら
自分が腐ってきたサイン

ここは

私が特に大切だと思っていることです。

職場には

どうしても合わない人がいるものです。

・考え方が違う人。

・仕事の進め方が違う人。

・自分より評価されている人。

・自分にはない能力を持っている人。

そうした相手に

不満や嫉妬を感じることもあるでしょう。

しかし

その感情をどう扱うかによって

その後の自分が変わってきます。

例えば

・自分より評価されている人の欠点を探す。

・相手の失敗を必要以上に周囲へ話す。

・本人がいないところで悪い印象を広める。

・相手の仕事がうまくいかないことを喜ぶ。

・相手の成長や活躍を邪魔しようとする。

もし、

こうした行動が増えてきたら

少し立ち止まって考えてみてほしいのです。

嫌いな人の足を引っ張り始めたら

自分が腐ってきたサインかもしれません。

なぜなら

本来、自分が成長するために使うべき

時間やエネルギーを

相手を引き下げることに

使い始めているからです。

本当に成長したい人は

相手の足を引っ張るのではなく 

自分の足で前に進もうとします。

嫌いな人がいたとしても

その人から学べることはないか。

自分に足りないものは何か。

自分は

どうすれば今より良くなれるのか。

そう考えることができれば

嫌いという感情さえ

自分を成長させるきっかけに変えられます。
 

もちろん

相手の不適切な行動を指摘することや

不公平な扱いに声を上げることまで

否定するつもりはありません。

ハラスメントや

業務上の問題がある場合には

適切な相手に相談し

必要な対応を求めることが大切です。

問題を正すことと

相手を失敗させようとすることは違います。

その違いを

見失わないことが大切なのだと思います。

■ ⑤ 「伝える」と「悪口」は違う

不満を持つこと自体は

悪いことではありません。
 

仕事をしていれば

「ここは改善してほしい」

「このやり方では困る」

「もっと効率よくできるのではないか」

と思うことは誰にでもあります。

問題なのは

その不満をどう扱うかです。
 

例えば

陰で不満を言う。
↓
誰かに同意してもらう。
↓
本人には伝えない。
↓
何も変わらない。
↓
さらに不満が大きくなる。

この繰り返しでは問題は解決しません。

一方で

建設的な伝え方は違います。

何が問題なのかを整理する。
↓
具体的な事実を確認する。
↓
何に困っているのかを明確にする。
↓
改善案を考える。
↓
適切な相手に伝える。

こうすることで

不満を改善のきっかけに変えられます。

不満を悪口で終わらせるのか。

改善の材料に変えるのか。

その違いが

仕事の質や人間関係を大きく左右するのです。

■ ⑥ 本当に仕事ができる人は「伝え方」を考える

仕事ができる人は

不満がない人ではありません。

問題に気づくからこそ

不満を感じることもあります。

ただし

そこで終わりません。

「何が問題なのか?」

「事実は何なのか?」

「何に困っているのか?」

「どうしてほしいのか?」

「どう伝えれば改善できるのか?」

ここまで考えます。

そして

必要であれば本人に伝える。

直接伝えることが難しければ

適切な相手に相談する。

大切なのは

ただ不満を吐き出すことではなく

問題を前に進めることです。

不満を言うだけの人は

問題を指摘して終わります。

仕事ができる人は

問題を指摘したあとに改善を考えます。

そして

さらに成長する人は

自分だけでなく

周囲も良くなる方法を考えます。

相手を責めるだけではなく

相手が改善できる伝え方を考える。

自分の意見を押しつけるのではなく

相手の意見にも耳を傾ける。

そうした積み重ねが

信頼につながっていくのだと思います。

■ ⑦ 本人に言えない人が、
 必ずしも悪いわけではない

私がお伝えしたいのは

何でも本人に直接言えばいいという

話ではありません。

相手の立場や状況によっては

先に話のわかる上司へ相談したほうが

いいこともあります。

直接伝えることで

問題が大きくなる場合もあります。

相手との力関係によって

言いたくても言えないこともあるでしょう。

だからこそ

大切なのは

「本人に言うか、言わないか」

ではなく

「問題を解決するために、誰に、

何を、どのように伝えるのか」

を考えることです。

■ 最後に

陰では何でも言える。

でも

本人の前では言えない。

それは

嫌われることや反論されることが

怖いからかもしれません。

あるいは

自分の不満を具体的に

整理できていないからかもしれません。

そして

もっと注意したいのは

不満がいつの間にか

相手の足を引っ張る行動に

変わってしまうことです。

嫌いな人の足を引っ張り始めたら

自分が腐ってきたサイン。

私は

そう考えています。

誰かを嫌いになることはあるでしょう。

誰かに嫉妬することもあるでしょう。

自分より評価されている人を見て

面白くないと

感じることもあるかもしれません。

大切なのは

そうした感情を

持たないことではありません。

その感情を何に使うかです。

相手の欠点を探すことに使うのか。

相手の失敗を喜ぶことに使うのか。

それとも

自分自身を見直し

成長することに使うのか。

その選択は自分自身に委ねられています。

他人の評価を下げても

自分の価値が上がるわけではありません。

他人の失敗を喜んでも

自分の成功が近づくわけではありません。

相手を引き下げることより

自分を高めることに力を使う。

不満があるなら

悪口で終わらせず改善につなげる。

問題があるなら

誰かを悪者にするのではなく

解決するために動く。

そして

自分の考えが正しいと思っていても

相手の話を聞く姿勢を忘れない。

それが

自分自身の成長にも

職場全体の成長にもつながるのだと

私は思います。

では最後にお待ちかねの川柳です。

文句より 

どうすりゃいいか 

知恵絞る

byくさか