サボる本能 vs 育てる覚悟。成長を諦めないリーダーのための心理学
【サボる本能 vs 育てる覚悟】
〜成長を諦めないリーダーのための心理学〜
「なんで、あの人には
何度言っても伝わらないんだろう…。」
「教えても教えても、
自分で考えようとしない。」
「厳しくすると辞めてしまいそうだから、
つい甘くしてしまう。」
職場で
このような悩みを耳にすることがあります。
仕事ができない人を見ると
多くの人は
能力が足りないと考えがちです。
しかし実際には
能力の問題ではなく
育て方に原因がある場合も少なくありません。
そんなときに思い出したい
私の大好きな言葉があります。
それは
「将は卒を愛す、されど溺愛せず」
(しょうはそつをあいす、されどできあいせず)
これは
兵士を率いる将軍の在り方を説いた
言葉として知られています。
意味は
部下を深く思いやる。
しかし、甘やかしてはならない。
ということです。
この考え方は
現代の職場でも非常に重要な
育成哲学であると私は思います。
【優しさだけでは人は成長しない】
部下や後輩に嫌われたくない。
職場の雰囲気を悪くしたくない。
そんな気持ちから
・注意するのをやめる
・失敗を見て見ぬふりをする
・代わりに仕事をやってしまう
・できないことを責めない
こうした対応を続けてしまう人がいます。
一見すると優しい対応に見えます。
しかしそれは本当に
相手のためになっているのでしょうか。
失敗を経験しなければ
人は改善点に気づけません。
責任を負わなければ
責任感も育ちません。
考える機会を奪えば
自分で考える力も育ちません。
【「教える」と「代わりにやる」は違う】
仕事ができない人ほど
「誰かが何とかしてくれる」
という環境に慣れてしまうことがあります。
分からなければ聞けばいい。
困ったら誰かが助けてくれる。
失敗しても誰かがフォローしてくれる。
もちろん
困ったときに助け合うことは大切です。
しかし
それが当たり前になると
自ら考え、
行動し、
修正する力は育ちません。
教育とは
答えを与え続けることではありません。
答えを見つけられる人を育てることです。
【厳しさとは怒ることではない】
厳しい上司というと
怒鳴る。
感情的になる。
威圧する。
そんな姿を想像する人もいます。
しかし
本当の厳しさとは違います。
・約束したことは最後までやらせる。
・できなかった理由ではなく改善策を考えさせる。
・その場しのぎではなく根本原因を一緒に探す。
・できるまで根気よく向き合う。
これは相手を否定することではありません。
相手の
可能性を信じるからこそ
妥協しない姿勢なのです。
【仕事ができない人ほど「楽」を選びたくなる】
人間の脳は
本能的に楽を選びます。
心理学では
人はできるだけエネルギーを使わないように
行動する傾向があると考えられています。
だから
面倒な仕事を後回しにする。
言い訳をする。
責任から逃げる。
誰かに頼る。
こうした行動は
ある意味では自然な反応です。
しかし
その『楽』を積み重ねた先に
成長はありません。
仕事ができる人は
今は大変でも
未来の自分のためになる行動を選びます。
一方で
成長できない人は
今が楽かどうかだけで判断してしまいます。
その小さな違いが
数年後には大きな差となって表れるのです。
【本当の優しさとは未来を見据えること】
目の前で困っている人を
助けることは大切です。
しかし
毎回助けることが
その人の成長につながるとは限りません。
本当に相手を思うなら
考えさせる。
挑戦させる。
責任を持たせる。
失敗から学ばせる。
そうした経験を奪わないことも
愛情の一つです。
【最後に】
「将は卒を愛す、されど溺愛せず。」
この言葉は
部下を育てる立場の人だけではなく
仕事を学ぶ立場の人にも大切な教えです。
もしあなたが
「いつも誰かが助けてくれる。」
「失敗しても言い訳をすれば何とかなる。」
そんな環境に甘えているとしたら
一度立ち止まって考えてみてください。
その優しさは
本当にあなたを成長させているでしょうか。
人は
厳しさの中で
考え、
責任を知り、
成長していきます。
そして
本当に信頼される人とは
誰かに甘やかされた人ではなく
自分で考え、
自分で修正し、
自分で前に進める人です。
愛情とは
何でも許すことではありません。
本当の愛情とは
相手の未来を信じ
成長の機会を与え続けることです。
「将は卒を愛す、されど溺愛せず。」
この言葉には
人を育てる本質だけでなく
自ら成長し続けるための
姿勢も込められています。
そして
この言葉は
時代が変わっても色あせることのない
人を育てる普遍の原則なのです。
それでは最後にお待ちかねの川柳です。
愛ゆえに
甘やかさずに
人育つ
byくさか


