会議の場で「丸投げ質問」がダメな理由

【会議の場で「丸投げ質問」がダメな理由】

~どうしたらいいですか?の前に自分の頭で一度考える~

会議で

こんな言葉を聞くことがあります。

「これ、どうしたらいいですか?」

「何か案ありますか?」

「皆さんはどう思いますか?」

一見すると

「相談している」

「意見を求めている」

ように見えます。

しかし

このような

「丸投げ質問」が続くと

会議の質は少しずつ下がっていきます。

なぜなら

「考える責任」まで

相手に渡してしまうからです。

■ 丸投げ質問とは何か?

丸投げ質問とは

自分の考えを整理しないまま

答えを相手に求める質問です。

例えば

・「どう思いますか?」

・「どうしたらいいですか?」

・「何かアイデアありますか?」

もちろん

こうした質問自体が悪いわけではありません。

問題は

「自分ではどこまで考えたのか」が

見えないこと。

相手からすると

・何が問題なのか

・何に困っているのか

・どこまで考えたのか

・何を判断したいのか

が分かりません。

そのため

相手がゼロから考えなければならなくなります。

■ なぜ丸投げしてしまうのか?

ここには

ちょっとした心理が隠れていることがあります。

例えば

「間違ったことを言って否定されたくない」

という心理です。

自分の仮説を出せば

「それは違う」と言われるかもしれません。

だから

「私は分からないので、教えてください」

という形にしておけば

自分が傷つかずに済みます。

もう一つは

「自分で決めて失敗する責任を負いたくない」

という心理です。

「言われた通りにやりました」

と言える状態にしておけば

責任を背負わなくて済む。

しかし

会議で求められているのは

「正解を当てること」ではありません。

「考えたことを持ち寄ること」です。

■ 間違った仮説でもゼロ回答より価値がある

ここは非常に重要です。

「間違っていたら恥ずかしいから、何も言わない」

これは一見慎重に見えます。

しかし

会議においては

間違った仮説でも

議論を前に進める材料になります。

例えば、

「私はA案がいいと思います。ただ、コスト面が心配です」
 

と言えば

「その心配はないですよ」

「むしろB案の方がコストが高いです」

と議論が始まります。

つまり

仮説を出すことで次の思考が生まれる。

反対に

「どうしたらいいですか?」

だけでは

相手が考えるところから始めなければなりません。

■ 丸投げ質問が会議を止める3つの理由

① 論点がぼやける

前提条件がないため

人によって解釈が変わります。

その結果

・話が広がる

・論点が散らかる

・会議が長くなる

という状態になります。

② 「考えていない人」に見える

会議は、

「答えをもらう場所」ではありません。

「自分の考えを持ち寄り、答えを作る場所」です。

何も整理せず質問すると

本人にその意図がなくても

「自分では考えていない」

という印象を与えてしまいます。

③ 相手の思考コストを奪う

質問された側は、

「そもそも何が問題なのか?」

から考えなければなりません。

つまり

質問した人の仕事を

相手が代わりに始めることになります。

これが積み重なると

会議に参加する人ほど疲れていきます。

■ 「質問」ではなく「仮説」を持っていく

では

どうすればいいのでしょうか。

答えは

「私はこう考えています」を先に出す。

例えば

「どうしたら売上が上がりますか?」

ではなく

「現在新規客の獲得が課題だと思っています。

私は、新規集客よりも既存客へのフォローを

強化した方が効果があると考えています。

この方向性についてどう思いますか?」

これだけで

会議の質が変わります。

なぜなら

現状 → 仮説 → 質問

という順番になっているからです。

■ そのまま使える「質問の型」

会議では

次の3ステップを意識すると便利です。

① 現状認識

「現在、〇〇という課題があります。」

② 自分の仮説

「私は、〇〇という理由から、A案が最善だと考えています。」

③ 相手への問い

「この方向性で認識にズレがないか、ご意見をいただけますか?」

この型を使うだけで

「教えてください」

から

「一緒に考えてください」

という質問に変わります。

■ できる人ほど「整理してから聞く」

仕事ができる人は

質問する前に頭の中を整理しています。

・何が問題なのか

・何が分かっているのか

・何が分からないのか

・自分はどう考えているのか

・最終的に何を判断したいのか

これを整理してから質問します。

だから

質問が短くても相手に伝わります。
 

逆に

長々と話しているのに

「結局、何を聞きたいの?」

となる人は

質問する前の整理ができていない

可能性があります。

■ 「相手に答えを求める人」と「相手と答えを作る人」

ここには

仕事の姿勢そのものが表れます。

「どうしたらいいですか?」

だけなら

答えを相手に求めています。

一方

「私はこう考えています。

ここについて意見をください」

なら

答えを一緒に作ろうとしています。

この違いは

年齢や役職に関係ありません。

むしろ

経験を積んだ人ほど

「自分なりの仮説を持って会議に参加する」

ことが大切です。

■ まとめ

会議で大切なのは

「質問すること」ではありません。

「考えた上で質問すること」です。

丸投げ質問の背景には

「間違えたくない」

「否定されたくない」

「責任を負いたくない」

という心理が隠れていることがあります。

しかし

間違った仮説は修正できます。

何も考えていない状態は

修正する材料すらありません。

だからこそ

会議では

「私はこう考えていますが、どう思いますか?」

を意識してみる。

質問の前に

一度、自分の頭で考える。

それだけで

会議は

「答えをもらう場所」から

「答えを一緒につくる場所」

へ変わっていきます。

そして

質問の質が変われば

仕事の質も変わっていくのです。

では最後にお待ちかねの川柳です。

問いかけに 

自分の答え 

添えて聞く

byくさか